仮想通貨暴落後、トレーダーの自殺を防ぐホットラインがモスクワにも設置

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自殺を防ぐホットライン

仮想通貨に限らず、投資の鉄則は「失ってもいい額以上の金をつぎ込むな」である。仮想通貨市場は、価格のボラティリティ(変動幅)が大きく、歴史的な前例が少ないことから、ハイリスクの投資に不慣れな人々にとって、潜在的に危険な空間であることは間違いない。

NEWSBTCによると、ロシアのファンド企業Blockchain Fundは、2017年から2018年にかけての仮想通貨価格の激しい上下動を経験した後、仮想通貨取引で大きな損失を被った人々の悩みを聞くホットラインをモスクワで設置したという。

仮想通貨暴落で大量の自殺者を予測[RT News]

ロシアのRT News(Russia Today)は、ビットコイン(BTC)が最近20,000ドルから6000ドルまで変動したことで、大量の自殺者が出るだろうと予測している。

ホットラインで働いている心理学士のエレナ・ピホフキナ氏は、次のようにコメントしている。同氏は2014年、ドルやユーロに対してルーブルが大きく下落した際に、私財を失った多くの人にかかわって助言した経験がある。

「パニックになった人は、何が起きたのか理解できない。私は心理学士としてまず第一に、仕事の中でそのような人に親しく近づき、話を聞き、アドバイスする。愚かなことをしないようにすることが非常に大切だ」

YouTubeやRedditも仮想通貨貧者の話を追跡

Youtubeチャンネルの1つである「World Crypto Network」は2018年2月初旬、仮想通貨暴落で自殺を決意した投資家のビデオを放映した。また、米国最大のソーシャルニュースサイトReddit(レディット)は最近、自殺防止ホットラインを開設した。

Redditは50万人を超す仮想通貨フォーラムにホットラインのリンクを張り、メンタルケアをスタートさせた。その中で、仮想通貨暴落で一番被害を受けたのは、デイトレーダーとともに信用取引をしていた人という傾向が見えてきた。つまりロング(買い建て)ポジションの人々は生き残っている。

Redditのフォーラムに、ビットコイン(BTC)を売り急いで大損して自殺した29歳の男性の話が載っている。投稿した弟は「兄はビットコインの大幅上昇直前に1万5000BTCを売却して、すべてを失って自殺した。ふさぎ込むようになり、その後音信不通になったので、両親が自宅を訪ねると自殺していた。夢見ていた豊かな生活を一瞬で失った兄の気持ちはよく分かる」と語っている。

無謀な投資家をいさめるライフライン設立を説く

ICOアドバイザリー企業Block X Bankのジョージ・ポペスク最高経営責任者(CEO)は、過熱した市場を冷やす何らかの手段の必要であり、個人投資家に起こりうるリスクを啓発する必要性を説いている。

ポペスクCEOはスタートアップ企業Lampixを創設して、画像管理にブロックチェーンを活用するビジネスを開始した。同社は2017年8月、アルトコインPIXのICOを通じて、1400万ドルの資金を調達したことで知られる。同氏は韓国の英字紙「The Korea Herald」紙に次のように語っている。

「借金して仮想通貨に投資する人がいる。こういう人は、荒っぽい相場で大きな損失を受ける。彼らが投資資金を失うことになれば、ビットコイン熱は本当に傷つくことになる。今われわれがなすべきことは恐らく、自殺を防ぐライフラインを設置して、ビットコインをかかえている人たちに電話をかけ、自分がしていることを本当に理解しているかどうか問いかけることだ」

米国からこんなニュースが入った。かなり前からビットコイン(BTC)のマイニング(採掘)をしていた息子が事故で死んだ。父親がPCを触ってもウォレットの鍵が見つからない。何枚かあるはずのビットコイン(BTC)、仮想通貨の特質から息子がいくら残したか分からず、「権利放棄」という結果になるという。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

参考:
NEWSBTC
Bloomberg

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