50Cent、破産申告 ビットコイン保有否定で財産隠し疑惑も

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アメリカの人気ラッパーの50セント(カーティス・ジャクソン)は、自身が手がけるビジネスの失敗による破産手続きを行っている。50セントは、以前発売したアルバムAnimal Ambitionをビットコインで販売していたが、破産の申告書類には「ビットコインは保有していない」とした旨の内容が記されている。しかし、実際に保有していないことを証明することは難しい。

50セントは、アーティストとして活動する傍らファション、映画、ゲームなどの分野でビシネスを展開する起業家でもあった。しかし、ビジネスが失敗し2015年に破産申請を行っていた。

破産申請額は38億円に上り、現在までに23億円を返済している。50セントは2月に5年間の返済計画を立てることで、破産後に受けていた制限が解除されている。

ゴシップサイトのTMZは今年1月、Animal Ambitionの売上が700BTCに上り、50セントがビットコイン長者であると報じている。申告書によると、アルバムの販売はビットコイン決済サービスを提供するBitpayが使用され、ビットコインは即座に現金化されたとのことだ。また、売上は700BTCではなく7BTCほどであったと報告されている。

50セントは、TMZの報じた内容を一切否定していなかったが、破産申告書には、ビットコインを保有していないと記載している。

その一方で、ビットコインを保有していないことを証明することは非常に難しい。ビットコインの所有権は、アドレスに紐づく秘密鍵を保有していることで証明することができるが、ビットコインを一切 ”保有していない” ことを示すことはできないからだ。

ビットコインのアドレスは無数に存在し、ユーザーはいくらでも秘密鍵を生成しアドレスを作成することができ、秘密鍵は暗記することもできる。秘密鍵を暗記することでユーザーは、物理的な証拠を残さずビットコインを所有することが可能だ。

これは仮想通貨を理解する上で非常に重要な点であり、保有するビットコインを新しいアドレスに移動させ、アドレスの秘密鍵を暗記しておけば盗まれたとすることも容易にできる。

取引所の仮想通貨流出問題もそうだが、流出先のアドレスの秘密鍵を知っている犯人が見つからない限り、取引所が仮想通貨を盗まれた被害者であるということを確実に証明することはできない。

今回の50セントの問題を教訓にするならば、個人は仮想通貨を保有しいることを公に知らせることを控えるべきだろう。50セントのように法的な問題が発生した際、仮想通貨を保有していないことを証明することが非常に難しいからだ。


Coindesk